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2025.06.04
注文住宅で予算オーバーした時に削れるところ7選

ここ数年、私たちの暮らしを取り巻く「お金の事情」は大きく変化しています。
「思い描いていたマイホームが建てられないのでは・・・」と不安に思う方もいるかもしれません。
しかし、必要な知識と正しい判断があれば限られた予算の中でも満足のいく家づくりは可能です!
今回は、新築の注文住宅で予算オーバーしてしまった時に
「削っても後悔しにくいポイント」
「削ってはいけない重要な部分」
そして、
予算オーバーを防ぐための具体策について、わかりやすく説明します。
新築の注文住宅で予算オーバーする原因

「新築の注文住宅を建てよう」と決めたとき、多くの方がまず予算を設定します。しかし、家づくりが進むうちに「予算を大幅にオーバーしてしまった…」という声をよく耳にします。なぜそのようなことが起きるのでしょうか?主な原因を見ていきましょう。
1. 予算の見積もりが甘かった
住宅づくりでは、土地代や建築費用のほかに、外構工事や家具・家電、登記費用や税金などの諸経費もかかります。最初にこうした費用を正確に把握せず、建物本体の費用だけで見積もってしまうと、後から思わぬ出費に直面してしまいます。
2. 優先順位がつけられていない
「キッチンはハイグレードにしたい」「収納もたっぷりほしい」「お風呂は広くて豪華なものを」など、あれもこれも取り入れたくなるのが注文住宅の魅力であり落とし穴です。優先順位が曖昧なまま進めてしまうと、気づかないうちに費用が膨らみます。
3. 補助金・助成金を使っていない
自治体や国から提供されている住宅取得に関する補助金や助成金制度は、うまく活用すれば数十万円〜数百万円の支援が受けられることもあります。これらの情報を知らないまま進めてしまうと、不要な出費が増える原因に。
4. 家づくりに関する知識がない
初めての家づくりでは、専門用語や工事内容がわからず、提示されたプランをそのまま受け入れてしまいがちです。「これくらいが普通なんだろう」と納得していても、後から「もっと安くできたのに…」と後悔するケースもあります。
新築の注文住宅で予算を削れるところ7選
では、予算オーバーしてしまった場合、どこを見直すと費用を削減できるのでしょうか?ここでは、削っても後悔しにくい7つのポイントをご紹介します。
1. 延べ床面積を削る
家の価格は基本的に「坪単価 × 床面積」で決まります。つまり、床面積を削ればその分だけ確実にコストが下がります。必要以上に大きな家は光熱費やメンテナンス費用もかかるため、ライフスタイルに合った広さに調整するのが賢明です。
ポイント: 収納や部屋の用途を再検討し、実際に使う空間を明確にしましょう。
2. 建物や間取りをシンプルなものにする
凹凸が多く複雑な外観や、動線の多い凝った間取りは、それだけ構造的にもコストがかさみます。シンプルな形状の建物は施工しやすく、建築費も抑えやすいというメリットがあります。
ポイント: 正方形・長方形などのベーシックな形状にすることで、見た目もすっきり美しく仕上がります。
3. キッチンや浴室などのグレードを見直す
住宅設備の中でもキッチンや浴室、トイレはグレードによって価格が大きく変動します。最新機能がすべて必要かどうかを見直し、標準仕様に変更するだけで数十万円の削減も可能です。
ポイント: ショールームで標準仕様と上位モデルを見比べ、本当に必要な機能だけを選びましょう。
4. 建具の数を減らす
「建具」とは?そう思う方もいらっしゃるかもしれません。建具とは、室内の扉のことです。ひと口に”扉”といっても入口戸や収納戸など設置する場所は様々。建具は1つ増えるごとに材料・施工費がかかります。「部屋に扉はつきもの」と考えがちですが、1本なくすだけで数万円の削減ができます。また、建具をなくすことで空間がつながり、ヒートショックの危険性を減らしたり、光熱費を抑えるメリットもあります。
ポイント: 各部屋に必ず建具が必要とは限りません。本当に必要かを考えてみましょう。
5. 和室をなくす
和室はフローリングよりもコストがかかる場合があります。畳・襖・障子などの専用部材や工事が必要なため、和の空間を求めない場合は、あえて和室を省くことで費用を抑えることができます。
ポイント: 和の雰囲気を出したい場合は、畳風のマットやインテリアで代用する方法もあります。
6. 水回りを一箇所に固める
キッチン、浴室、トイレ、洗面所などの水回り設備は、配管が複雑になるほどコストが上がります。これらを近くに配置することで配管の距離が短くなり、工事費用が削減されます。
ポイント: 水回り動線も良くなり、生活のしやすさにもつながります。
7. オプション設備を見送る
床暖房、太陽光パネル、食洗機などのオプション設備は便利ですが、初期費用が高額です。後から追加しやすい設備や、暮らしに絶対必要とは言えないものは、導入時期を再検討するのも一つの手です。
ポイント: 「今すぐ必要か?」を基準に取捨選択しましょう。
予算オーバーしても削ってはいけないところ
予算を削るとき、どこでも削ってよいわけではありません。快適で安全な暮らしを実現するためには、絶対に妥協してはいけないポイントがあります。
1. 住宅性能(耐震性・気密性・断熱性)
日本は地震大国です。構造の安全性や断熱・気密性能は、快適さと長期的な住まいの耐久性に直結します。これらを削ると、住み心地が悪くなったり、冷暖房費がかさんだり、災害時に命の危険にさらされる可能性も。
2. 屋根や壁のグレード
外壁や屋根は、雨風や紫外線から建物を守る大切なパーツです。安価な素材を使うと劣化が早く、メンテナンス費が増える原因にも。10年後、20年後を見据えた選択が重要です。
3. セキュリティ対策
防犯性の高いドアや窓、センサーライトなど、安心して暮らせるためのセキュリティ対策は削らずに計画しましょう。とくに子育て世帯や共働き世帯には欠かせないポイントです。
新築の注文住宅で予算オーバーしないための対策

予算オーバーに陥らないためには、家づくりの初期段階での準備が重要です。次のポイントを押さえて、計画的に進めましょう。
1. 必要経費を把握しておく

建物本体の費用だけでなく、土地取得費、外構工事費、引越し費用、税金や登記費用などの諸経費も最初から把握しておきましょう。全体の予算感を持つことが大切です。
2. 補助金・助成金を活用する
地域や年度によって異なる補助制度は、事前に調査しておくと大きな支援になります。住宅会社や自治体の窓口にも相談して、利用可能な制度を確認しましょう。
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3. こだわりポイントの優先順位を決めておく
「絶対に譲れないもの」と「できれば欲しいもの」を明確にすることで、削るべきところと守るべきところがはっきりします。家族でしっかり話し合っておくことが成功のカギです。
4. 複数の業者を比較する
最初から1社に絞らず、複数の住宅会社に見積もりを依頼することで、適正価格が見えてきます。担当者との相性や、提案力も重要な判断基準になります。
まとめ
新築の注文住宅は、一生に一度の大きな買い物。理想をカタチにするためには、賢く予算を管理することが欠かせません。「何を削ってよいのか」「何を守るべきか」をしっかり理解したうえで、納得のいく家づくりを進めていきましょう。
当社では、経験豊富な一級建築士がご家族一人ひとりに寄り添い、予算と理想のバランスを考慮してプランをご提案しています。
無料相談や間取りのシミュレーション、資金計画のアドバイスも行っていますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
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